• テキストサイズ

刀剣純情伝 《刀剣乱舞/短編集/R18》

第15章 出陣の理由 〔山姥切国広/R18〕


その姿は霊力を送る時の白い着物に緋袴という姿になっていた。

両手をこちらに出し、文言を唱えながらこちらにちからを送り込む。

清しい空気を感じ、俺たちがいつもよりちからを持つのを感じるとそれが止まる。

「お気をつけて、いってらっしゃいませ」

いつもの挨拶を受けて出陣するものの、大阪城の地下は何を具体的に調査するのか、誰もわかっていないのが正直なところだ。



とりあえず小判を見付けて回収し、現れる時間遡行軍を倒す。

「そういえばさ、遡行軍のやつら、ここで調査する具体的な理由を知っているのかな」

ふと一緒に隊を組んだ薬研藤四郎に言われ、じゃあ罠作って捕らえて聞いてみるか、となった。

ちょうど罠作りの得意な、最近この本丸にやってきた南海太郎朝尊がいるので、彼に頼むと快く引き受けてくれた。

「勿論喜んで作るとしよう」

大阪城の地下へ侵攻し、まず朝尊が罠を仕掛ける。

罠のあたりでうろうろしていると、時間遡行軍がこちらを見付けて向かってき、見事に罠にかかって捕らえられたのが一振り。

他のは当然俺たちでぶった斬り、捕らえたやつに目的を聞いてみるが、下っ端のやつらしく目的は知らず、ただ俺たちを潰すように言われているだけだった。

するとにっこり微笑みながら朝尊が、その遡行軍をぐさりと自分の刀で刺し殺した。

「全く使えないやつだったねぇ。次はわかってるやつを捕まえないといけないな」

その表情と行動の差に俺たちは内心驚く。
/ 790ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp