第12章 相容れぬ世界 〔斬鉄剣/R18〕
「良かった。じゃあ、いろいろ食べてくださいね。ここの本丸の歌仙さんと燭台切さんは料理が上手なんですよ」
「さようでござるか」
「主、彼の面倒は俺がみてますからどうぞごゆっくり」
長谷部が横から声を掛ける。
「長谷部さんこそ今のうちにゆっくりしてください。私が少し斬鉄剣さんのお世話をしてますから」
「いや、しかし…」
「この後、しばらく長谷部さんには斬鉄剣さんをお願いする事になるから、今のうちにどうぞごゆっくり」
にこりと雅にされては長谷部も何も言えず、「では主命とあらば」と言って他の男士たちと話し出した。
「斬鉄剣さん、これも美味しかったですよ」
肉巻きを斬鉄剣の皿に雅が載せ、かいがいしく面倒をみる姿を、他の男士たちの中にはうらやましく思う者もいた。
「いいなー斬鉄剣さん、主さんから面倒みてもらいまくって」
「何、乱ちゃん、肉巻き欲しいの?お皿持っておいでよ」
短刀が声を掛けると肉巻きをよそって欲しいのか、と雅は勘違いして皿を持ってくるよう言う。
「ちょっと違うんだけど…まぁいいか」
乱は素直に皿を持って雅の許へやってきて、雅は肉巻きを皿に載せる。