第2章 素直な気持ち
はあ。せっかくの楽しい旅行が台無しだ。
温泉に浸かりながらさっきの喧嘩を反省した。
『どうやって仲直りしよう。。。でも、元カノの事本当に引きずってるのかな。。。』
ため息が出てしまう。
お風呂から上がって、部屋に戻ると隆二はいなかった。
「先に、ごはんに行っちゃったのかな。」
喧嘩してるとは言え、先に行かれちゃってさびしくなった。
しょんぼりして、一人でごはんの会場にむかった。
「お!きたきた!名無しちゃんこっち!蟹食べ放題だってさ!早く乾杯しよーぜ」
仲間の中でも盛り上げ役の桃地君が手招きをしてくれた。
隆二は私の顔を見るなりムスッとしてそっぽを向く。
気まずくて、はじっこに座ろうとする。
「おいおい。そんな端っこじゃだめっしょ。隆二の機嫌悪くなっちゃうからこいつの隣に座んなくちゃ笑」
『う…。今は、むしろ近くに居る方が機嫌を損ねちゃうのに…。でも、確かに変に思われるよね。』そう思って、席を立とうとしたときに隆二が言った。
「いいよ、俺もたまにはお前と深酒してーし!なー!」桃地くんの肩に腕を回す。
「もー。あんまり飲みすぎないでよー。知らないからねー!」ゆいさんが二人に注意する。
「じゃーーーカンパーーイ!」
お酒にあんまり強くない私。ビールをチビチビ飲んだ。
目の前には、例の彼氏くん。
ものすっごい気まずい席。
それでも、明るく彼氏くんに話かけてみた。