第2章 新たなバイトと親友と
家に帰ると、誠也さんがもう家に帰っていた。
「あ、おかえり。楓。」
「あれ。もうちょい遅いって言ってませんでしたっけ?」
「ん、ちょっとね。楓に相談することがあったから早く上がってきた。」
相談することに心当たりがなかったので、とりあえず荷物を置いて着替えてくる。
再びリビングに戻った時にはもう、夕食が食卓に並べられていた。
「「いただきます。」」
「んで、相談することってなんですか?」
「あのさ、今度うちに仕事の先輩が来るかもしれないんだけど大丈夫?」
「ちなみに、前世は誰先生ですか。」
ここまできいてくるってことは前世のとき、何かしら面識があったってことだろう。
そこまで言う必要のある人なんだろうかと思い誠也さんの方を見たら
ばれたか、と言わんばかりの顔。
「前世はね、小森遙真先生なんだけど。」
小森遙真先生は、前世の誠也さんの先輩教師でよく、世界史を教えて貰っていた。
これはまさか、逆に気まづくなるパターン!?
「遙真先生、今世でも一緒なんですね。」
「俺もびっくりした。ところで、一応隠したいんだけど今度席外せる?」
「あぁ、じゃあ翠璃のところにでも言ってますね。」
そう言って食べ終わった夕食を片付けて、自室に戻った。
翠璃に後で連絡を入れないと。