第2章 新たなバイトと親友と
「バイト探しだよ。やることないから暇になっちゃって。」
「うわ、珍し〜。暇だったらゲームやってるような人なのに。」
みんな私に対してひどい気がする。ねぇ。
「ゲーム制限くらったの。そうそう、いいバイトない?」
翠璃は頼んでいたコーヒーを飲みながら考えた。
「あたしの働いているファミレス、この前1人辞めたんだよね……。
ちょっと店長に聞いてみる。」
「うん、ありがと。」
翠璃と一緒に働くとなったらそれはそれで大変な気もするけどとりあえずバイト優先。
そういや、祥はこちらの街に来ていることは翠璃が言ってたけど、他の人はどうなんだろ?
「あ、そうそう。バイトとは関係ない話だけど、この街にエリーいるよ。
転生先が富豪の娘だったもんで、忙しいみたいだけど。」
エリーというのは、高校2年のとき転校してきたハーフの子。
成績優秀で実家も裕福なお嬢様。口悪いけど。また富豪の家にあたったのか。
「エリーまたキレてるんじゃ……。」
「この前あった時はなんでよ!!ってキレてたよ。」
翠璃がケーキをフォークで切りながら答える。
笑えるか?その話。
少し長く話していたからとりあえず今日は別れることにした。
いい連絡を待っていながら。