第2章 新たなバイトと親友と
あれから数日。
誠也さんも(?)仕事に戻り、1人であの部屋に昼間過ごすのも退屈になってきた。
「バイト?別にやってもいいんじゃない?」
そうちゃんと許可は取ってあるから、街中を歩いて探してみる。
「あれ?楓?」
ふと、聞き覚えのある声に振り向く。
「あ、翠璃(みどり)。この街だったんだ。」
声をかけてくれたのは枚田 翠璃(ひらた みどり)。
前世は私の親友で高校3年間、同じクラスだった。
「うん、ここにね、祥(しょう)と一緒にね?
楓は?誰と一緒なの?」
近くのカフェに入って、適当にコーヒーセットを頼む。
祥っていうのは、前世でも翠璃の彼氏で、いわゆるイツメン。
一向に引く気配のない翠璃に、渋々、答える。
「先生だよ、誠也先生。」
「嘘でしょ!?」
そうなるわな。驚くでしょ、驚いたもん会った時。
「そういえば、楓はなんで街中にいたの?」