第1章 イルミ様ペットを飼う
リリィを留守番させて3日がたって漸く仕事が終わり帰れることになった。
リリィは自身が帰るまで時々ドアをじっと見ている事があったがそれ以外は暇を持て余したミルキが部屋を尋ねて本を読んだりゲームをして過ごしていたそうだ。夜も眠れているようだしご飯は部屋でマナーの練習をしながら食べているようだ。
お土産を買う為にデパートへ行くとフルーツの形をした解けない氷が売っていたので全種類買うことにした、店の店員が植物人形が居るかと尋ねてきたので居ることを伝えると新しいドリンクサーバーがあると勧めてきた。
「このドリンクサーバーはミキサーと一緒になっていましてね!果汁だけを飲むことが出来るんですよ、ミキサー内についてるケースに蜂蜜をセットすれば自動で蜂蜜が適量入りますよ!果実の残った繊維や種などは圧縮され飲み物にも混ざることなく簡単に掃除もできる代物ですよ!循環式なので蜂蜜が沈殿することはありません!」
「ふぅん…便利だね。サーバーを3つ貰うよ。」
「ありがとうございます!」
新しいドリンクサーバーも手に入れて、お菓子やぬいぐるみを沢山買って帰ることにする。
飛行船に乗り自宅に到着して父に仕事の報告をした後リリィの部屋へと行く。
「リリィ?ただい…っ!」
部屋のドアを開けるのと同時にリリィが勢いよく抱きついてきた。
緩くくっつかたことはあってもしっかり抱きつかれたのは初めてだった。そっと背中に手を回してやると僅かに肩が濡れた。泣いてる…?
「リリィ……?」
「……ナイデ…」(ギュウッ
「…え?今なんて…」
「オイテ…イカナイデ…」(グスッ
この状況に困惑していると1人の執事がさっきミルキがきてゲームをしていたのだがだんだん元気がなくなってきた為中止となったらしいが、それが原因かもしれないと。
「取り敢えずリリィ…?俺はリリィを置いてったりしないよ…?何があったら教えてくれる?」(ぎゅぅ
「…」(コクン
リリィを抱きしめた後ソファへ誘導し膝に座らせて涙を拭ってやりながら話を聞くと…
ゲームにでてきたキャラが自分の主人と似ていたのは良かったのだがパートナーにしてた獣をあっさりと置いてってしまったらしい。そしてミルキが
「兄貴に似てるな…」
などと言ってリリィは自分も置いていかれるのでは…3日も会えないのは仕事じゃなく置いていかれたのではと