第2章 聞こえた《声》
「征ちゃんも手伝ってくれるの?」
赤「あぁ。みんなでやった方が早いだろう?」
その後ろにいたのは、真ちゃん。
不機嫌そうだったけど手伝ってくれるみたい。
…今日のラッキーアイテムを持ってない!
「真ちゃん、ラッキーアイテムは?」
緑「手に入らなかったのだよ(怒)」
目をギランと光らせて怒っている。
それで不機嫌なんだ…。納得っ。
黄「一体何だったんスか?」
緑「赤いイヤホンなのだよ。…はっ。」
真ちゃんの視線の先には、私のイヤホン。
色はもちろん征ちゃんの赤。
…まさか!
「嫌っ。絶対貸さない!これが無いと私ダメなのっ。」
緑「どうでもいいのだよ!早く貸すのだよ!!」
「やーだー!!私の癒しアイテムぅぅっ。」
迫ってくる真ちゃんから必死に守る。
1日中付けてないと、元気がでないのだ!
緑「今日はずっと災難だったのだよ!今度はどんな目にあうか…!」
「逆に私が災難にあうぅぅっ。」
紫「うわぁ、弥生ちん大変~。」
なんとしてでも死守する!
私の命の源と言ってもいい物なのっ。
誰かに借りてよぉ!!!
赤「真太郎、もう諦めろ。1日家で安静にしておけ。」
黄「弥生っち、いつもそれ付けてるッスよねぇ。お気に入りなんスか?」
「そっ。…え、まさか忘れたの?!」
お気に入りに決まってるよ!
だって…これは!
青「おい、黄瀬。去年俺達が誕生日にやった奴だろうが。」
緑「そこまで大切にする理由がわからんがな。」
みんなが私の誕生日にプレゼントしてくれた。
私がバスケ部のマネージャーになった記念も兼ねて。
すごく嬉しかったから、一番大事な宝物。
「嬉しかったんだもん。えへへっ。」
赤「大切にしてもらえて光栄だ(ニコッ」
黄「思い出したッス!だからいつも付けてるんスね!」
わざわざ丁寧にラッピングしてあったっけ。
懐かしいなぁ、中2の頃が。
まだ中3始まったばかりだけどっ。