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eternity―永遠―

第2章 バレンタイン小説(跡部・彼女目線)


氷帝学園中3年、香住長野。私は高嶺の花に恋をしてしまった。相手は同じ3年の跡部景吾君。跡部財閥の御曹司でテニス部部長。生徒会長も務める学園1の人気者。雌猫と言う名の信者がいて親衛隊まであると言う跡部景吾君。

それに比べて私は一般庶民で成績もそこそこ。それでも少しでも跡部君に近づきたくて数学が苦手なのに生徒会会計をしている。
跡部君には近づけたけど、学校行事の度に収支決済の計算に悪戦苦闘し跡部君に迷惑をかけてしまっている。

私が跡部君に出会ったのは入学式の日。新入生代表の挨拶をする跡部君は小さいのに自信満々で人の目を釘付けにしてしまう不思議な魅力があった。一目惚れだった。

クラスは別々になっちゃったから少しでも跡部君近づきたくて跡部君が入部したテニス部のマネージャーになろうと監督の榊先生に相談しに行ったらマネージャーはとっていないと断られたので、部活には入らず跡部君を見に毎日テニスコートに行った。
親衛隊に目をつけられないように目立たずこっそりと跡部君を見る毎日。
試合があるときはどんなに遠い会場でも見に行った。

そんなに頑張っているのは3年間跡部君と同じクラスになれなかったからだ。

『このままだと私は跡部君に名前も知られないまま…』

片想いなのは仕方ないけど名前すら知られていないのは嫌だった。そんな時、跡部君が生徒会長に立候補したと噂で聞いた。少しでも跡部君に近づきたい私は立候補者が少なそうな会計に立候補した。私の狙い通り会計に立候補する人はいなくて選挙をしないまま生徒会会計になれた。
跡部君は当然のように会長に当選し、やっと私は跡部君に近づくことが出来た。

氷帝学園はお金持ちも多く通っているからか派手な学校行事も多く、その全ての企画運営を生徒会がしている。その行事の収支を纏めて学園に提出するのが会計の仕事。

『大失敗!私、数字見ただけで頭が痛くなるくらい数学が苦手だった…』
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