第12章 想う心(手塚)
手塚「長野、色々我慢させてすまなかった。長野を失いそうになって、俺がどれだけ長野に支えられていたか、どれだけ長野が大切だったかを思い知らされた。長野に甘え過ぎていた」
香住「私は国光の側にいられるだけで幸せなの。だけど1つだけワガママ言って良い?」
私は国光にずっと悩んでいたことを言う決心をした。
手塚「長野のワガママならいくらでも聞いてやる」
香住「国光と付き合ってること隠していたくない。一緒に登下校したいし、お弁当も一緒に食べたいし、外でデートもしたい」
手塚「あぁ、もう隠すのはやめよう」
香住「いいの?部の規律がって言ってたのに…」
手塚「部の規律と言ったのは建前なんだ。本音は部のやつらに長野とのことをからかわれるのが恥ずかしかったんだ。俺のワガママで隠そうと言ってすまなかった」
香住「そうだったの?私はずっと国光のことを言いたかったよ。こんな素敵な人が彼氏なんだよって自慢したかった。からかわれるのは恥ずかしいけど、でも国光となら何でも幸せだよ」
私はずっと言いたかった気持ちを伝えた。
手塚「俺も長野となら何でも幸せだ。明日からは学校でも国光と呼んでいい。俺も長野って呼ぶ。もう無理に隠さない」
香住「ありがとう。国光大好き!」
私は国光に抱きついた。
手塚「足は大丈夫か?」
香住「ちょっと痛いけど大丈夫だよ」
手塚「治るまでは俺が長野の足になる。困った事があったらすぐに言え。もう長野に無理はさせない」
香住「ありがとう。しばらくマネージャー出来なくてごめんね」
私がいない分、国光に迷惑を掛けちゃいそうで申し訳ない。
手塚「心配するな。桃城にやらせる。あいつのせいだからな。だが心配だから1人で帰るなよ」
長野「国光を待ってるから大丈夫だよ」
手塚「今まですまなかった。明日から恋人をやり直そう」
国光の顔が近づいて来て、優しくキスをされた。
国光、大好きだよ。
優しくて格好いい私の自慢の彼氏。