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eternity―永遠―

第12章 想う心(手塚)


目を覚ましたらベッドの上だった。

竜崎「気が付いたかい。無茶をするんじゃないよ」

竜崎先生が怪我の状態を話してくれた。軽い脳しんとうと右足の骨折で、念のため今夜は入院した方がいいらしい。

香住「桃ちゃんは?」

竜崎「1番に聞くことがそれかい?桃城なら無傷だよ。お前がクッションになったみたいでな。手塚には私から連絡しておく。彼氏なんだろ?」

香住「え、先生。どうしてそれを…。誰にも言ってないのに」

竜崎「先生を甘く見るんじゃないよ。隠していても2人を見てればわかるさ。付き合ってる事も、お前が何か悩んでることも」

先生って凄い!何でもお見通しなんだ…。
私は先生に国光との事を話した。

竜崎「私に良い考えがある」

竜崎先生は私の悩みを解消させるための作戦を思いついたみたいで私に耳打ちしてきた。

竜崎「じゃあ、今から連絡してくるから、しっかりやるんだよ」

香住「はい」



竜崎先生が病室を出てしばらくして扉が勢いよく開いた。

手塚「長野!!」

今まで聞いたことが無いような国光の声。竜崎先生、国光に何言ったんだろ…。
でも、先生が戻ってきて合図をくれるまで目を閉じたまま動かないでいるって約束だから、国光の表情が確認出来ない。

手塚「長野!何でこんなことに…」
国光がベッドに駆け寄り私に縋り付いてきた。

手塚「守ってやれなくてすまない…」

竜崎先生、国光に何を言ったの?
国光のこんな辛そうな声、初めて聞いた。

手塚「我慢ばかりさせていた自覚はある。何も言わない長野の優しさに甘えていたんだ。こんなことならもっとワガママを聞いてやれば良かった」

国光、もしかして泣いてるの?
声が震えてる…。

手塚「長野が目覚めるまでずっと待ってる。長野が目覚める為だったら何でもする…。愛している長野」

国光が泣くなんて初めてかも。
泣かせちゃってごめんなさい。
私、こんなにも国光に愛されてたんだね。


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