第11章 天体観測(BL)
キスをされた手塚は顔を真っ赤にしている。
跡部「キス以上の事もしてんのに今さらキスぐらいで照れてんじゃねーよ」
手塚「恥ずかしいものは恥ずかしい」
跡部「そんな国光もかわいいぜ」
手塚「俺を可愛いなんて言うのは景吾くらいだ」
跡部「…ったりめーだ!他の奴に可愛いって言われるような姿見せたら許さねーからな」
手塚「心配しなくても景吾にしかみせるつもりはない」
跡部「安心したぜ。もっと一緒にいたいが着いちまった。俺ん家に泊まる気はねーか?」
手塚「明日も学校がある。景吾の家からだと通学に時間がかかる。先に言っておくがハイヤーで送るってのは無しだからな。週末楽しみにしている」
少し淋しそうな顔をしながらハイヤーを降りる手塚。
跡部「そんなに嫌なら、もう車で学校に行かねーよ。そんな淋しそうな顔すんなよ。帰したくなくなるじゃねーか。週末なんかあっという間にやってくるぜ。だからそんな顔すんな」
跡部は手塚の手を取り手の甲にキスをした。
週末。天体観測デートの日。
跡部が手塚を迎えに来た。
跡部「待たせたな。色々準備してたら遅くなった」
手塚「キャンピングカーも持ってたのか?」
跡部「この為に手に入れた。目的地は跡部財閥所有の山だ。野宿するわけにはいかねーだろ」
手塚「言ってくれたらテントを用意したのに…」
手塚が呆れた顔で言う。
跡部「俺様がテントなんかに泊まれるわけねーだろ!あーん」
手塚「慣れれば快適なんだがな…」
跡部「俺様がテントに慣れると思うか?
」
手塚「無理だろうな…」
跡部「そう言うことだ」
手塚はキャンピングカーに乗り込んだ。
跡部「可愛いコーディネートだな。似合ってる」
手塚「ありがとう…。景吾も似合ってる、かっこいい」
跡部「国光に誉められるのが1番嬉しいぜ」
跡部と手塚がいちゃついている間にキャンピングカーは目的の山に到着した。
跡部「少し寒いな。俺が望遠鏡とカメラをセッティングしてくるから、それまで国光はここにいろ」
手塚「俺だけ暖かい車内にいるわけにはいかない。手伝えないかもしれないが俺も行く」
跡部「相変わらず真面目だな、国光は。わかった。一緒に行こう」
跡部は方位磁針で方角を確かめて望遠鏡とカメラをセッティングした。