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【黒子のバスケ】短編集

第1章 EMERGENCY 【青峰大輝】


side つばき

爆弾を持ってる手が痛くて今にも落としてしまいそうだって思ってたら室長が一緒に持ってくれたけど後ろから一緒に持ってくれてるせいで未だかつてないほど体が近い。

こんな絶体絶命の時なのに死にそうなほどドキドキしてるのは絶対に爆弾のせいじゃない。

それなのにあたしの気なんてちっとも知らない室長はあたしに「誰かいい奴いんのか?」なんてのんきに聞いてくる。

解除できなければ室長は処理班の人と残り3分を切った時点で無理矢理退避させられて助かる

室長が好きなんて言えないって思ってたけど死んじゃうなら言ってもいい気がした。
死んでしまうなら彼女にも許してもらえるかなって勝手なことを思った

「います…」

「どんな奴?」

「背が高くて、頭がキレてすっごくかっこいいんです。何故か色黒で一見怖そうだけど本当はすごく優しくて部下思いで、バカな部下がバレンタインに爆弾受け取っても一緒に持ってくれる人です」

「…それ…俺じゃねーかよ…」

「好きです。彼女がいるって分かってたから言うつもりなかったけど死ぬなら言います。あたし…室長が好きです」

言っちゃった…
しかもすっごい堂々と言い放った。
防護服着てるけど多分処理班の人にも聞こえてる。

「死なせねーよ。つか今言うな」

「死ななかったら恥ずかしすぎるので研究所に配置変えてもらいます」

「ダメだ。お前はずっと俺のとこで働け。んで今のお前のどストレートなのでいっこ思いついた」

「何をですか?」

生き延びたら絶対配置換えしてもらう

「この手の爆弾はおそらく交流で繋がれてる。その交流を切ることなく直流に繋ぎ変えて交流側の線を切ると同時に信管を引き抜く。そうすりゃ爆発しねぇ」


処理班の人も驚いた顔をしてたけどとにかくつなぎ方を確認するためにカバーを外して平行を保ったままタイマーを取り外すと交流で繋がれてた。

すぐに処理班がその解除の方法でいいのか経路を確認すると理論上はそれで止められるってことだった。


信管を引き抜く人と線を切る人あたしはそれに合わせて爆弾を手から離すことそれらを打合せてついにその時が来た



「いいか、1.2.3で切って抜く。3の声が聞こえたら迷わず手を離せ」

処理班の人にそう言われて強く頷いた
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