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【黒子のバスケ】短編集

第8章 二人で 【火神 大我】


「いやっ、よく考えろよ‼俺がこの先試合出れねぇ可能性だってあんだぞ⁉」

「それがどうしたの?あたし、大我の事…ずっと好きだった。アメリカに行っちゃうって聞いたとき寂しくて、好きって言いたかったけど、バスケのことを一生懸命やってる大我の邪魔したくなくて言えなかった。友達にも好きなら今はバスケを応援してあげなって言われて言えなかった」


マジかよ…

なんかこれすげー嬉しい誤算だな…

けど、やっぱ俺は結果を出してからじゃねぇと付き合う資格なんてねぇ気がする


「じゃあ、俺が公式戦で点を取ったら付き合ってくれ」

「あたしは…今日からがいい。大我が頑張ってるって知ってるから一番近くで応援したい」

「……会いたいときすぐには会えねぇんだぞ」

付き合うってことは相手が特別な存在になる訳で、相手が落ち込んだり悲しんだりしたときは傍にいてやりてぇって思う。
だけど日本とアメリカじゃそれは簡単なことじゃねぇ


不自由な恋愛を強いるなら、相手に我慢をさせるなら、俺にそれだけの価値がねぇといけねぇって思うから結果を残してから付き合いてぇって思ってた


俺がバスケで結果を出すまでに、いろんなことを我慢する俺との恋愛に価値があるのかゆっくり考えて欲しかった




「それでも…あたしは大我がいい。大我が、大好きなの。会わなかった4年間だってずっとずっと好きだった。他の人なんて好きになれなかった。あたしは…大我が好きなの」

「結果も出せてねぇ俺でいいのかよ」

俺はつばきを手に入れたら絶対に手放せなくなる。
それが分かり切ってるからこそ…

つばきの気持ちはめちゃくちゃ嬉しかったけど、付き合ってから“やっぱり結果の伴わねぇ男との遠恋はヤダ”なんて言われて離してやれるほど俺は物分かりがいい人間じゃねぇ

「いい。あたしは、絶対に大我がいい」



俺はその後も何度も確認した

でもつばきはその日から俺と付き合うことを譲らなかったから俺はその日からつばきと付き合い始めた


「じゃあ、約束ね」

「ん?」

「来年は絶対アクティブになって点を取る!これがあたしとの約束だからね!」

「ほんと、お前には負けるわ」



けど、この約束のおかげで今俺は選手としてやれてる
この約束を守るために必死にやったから今の俺がいる
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