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【黒子のバスケ】短編集

第7章 人事を尽くして天命を待つ 【緑間真太郎】


手洗いうがいと着替えを済ませてリビングに行くと、つばきがいつもよりも豪華で出来立ての食事を並べてくれていた。


決められた席に座って3人で手を合わせていただきますをして、心を込めて作ってくれた食事に手を付けた

「美味しいのだよ」

「よかった!今日は一緒に作ったもんね‼」

「うん!パパおたんじょびだからすきなのいっぱいでしょ?」


どれもこれも俺の好きなものばかり

つばきの料理はいつでも、なんでも美味しいが、その中でも好きなものとなれば格別のおいしさだった。



ゆっくりと食事を済ませて、誕生日だからと食後にわざわざ作ってくれた白玉ぜんざい


この時期にお汁粉じゃ熱いでしょって笑うつばきの優しさがこれ以上ないほど伝わって愛おしさが溢れた。



「ねぇママ。おねがいごといつ叶う?」

「早く寝たらママがパパに聞いてみるね」

「うん!じゃあもう寝る!パパおやすみ」


つばきに連れられて寝る部屋に向かう息子におやすみを返してから、シャワーを浴びるために浴室に入った。





セックスレスではないが、医師という仕事と息子の世話で疲れているつばきを誘うのは勇気がいった。

互いに翌日が休みならば少しはいいかと思えるものの、休みが合うことは少ない

明日は俺は通常通り日勤でつばきは遅番
朝は俺が息子を保育園に連れて行けばつばきは少しはゆっくりできる。

久しぶりに誘ってみようか…
いや、しかし今日は俺のためにいろいろと料理までしてくれていていつもよりも疲れてはいないだろうか


夫婦なのだから求めるのは悪いことではないと分かっていても躊躇してしまう。


「真太郎、バスタオル置いておくね」

「ありがとうなのだよ」

「ねぇ……」

「どうした?」

























「一緒に…入っちゃ…だめ?」


息子の風呂が済んでいるということはつばきも当然済んでいる。

息子が生まれる前はしょっちゅう一緒に入っていたものの、生まれてからは数える程しか一緒に入ることはなかった。



「風呂がまだだったのか?」

「…そうじゃないの……だめ?」

「いや…そういうわけではない」


むしろそう言ってくれるのが嬉しかった。

一緒に風呂に入った日は自然とそうなることが多かった
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