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【黒子のバスケ】短編集

第6章 フライトプラン【黄瀬涼太】


そして27を迎えたときのあたし


のめりこみはしないものの彼氏はいた




さっきまで一緒に食事してた


6/18はあたしの誕生日だから



あたしは弁護士だけど企業法務を扱う事務所に就職したから殺人事件とかそういうものの弁護は一切しない。



10歳年上のIT関係の人で契約してる企業の担当者
モテそうだし彼女があたしだけなんて思ってない



だけど現実はあたしが思っているものよりも最悪なものだった


いつもいつもあたしの恋愛はあたしの予想よりも悪い





「ねぇ…隆志…その人誰?」

鈴のような声なのに確かに棘を感じる
止められなかったウエイターも血の気が引いたような顔で周りのお客さんも全員がこっちを見てる


ロマンチックな夜景の見えるレストランは今にも修羅場と化しそうな程ピリピリとしていた



「真帆……なんでここに……」

「あなた、いつもスマホのロックは同じ番号だものね。ホント懲りないわ。だけどもう婚約したんだから女遊びは終わりよ」



婚約……

婚約……


「つばきさん…よね?…彼、常習だしつばきさんのこと責めるつもりはないわ。でも……二度と会わないで。もし…」

「分かりました……」



もう食事なんて気分にはなれない。

彼女が他にいるとは思ってたけど…まさか婚約してたなんてね…
彼女に訴えられたらあたしもタダでは済まなかった。


彼女がレストランを出ても視線はまだあたしたちに集まってた


「さすがに参ったな……何とか誤魔化すよ…」

「別に…そんなこと頼んでない。もう会わないわ。事務所にはあたしから説明して担当を変わってもらうけど引き継ぎはしておくから安心して」

「っおい!つばき‼別れるのか⁉」

「別れるも何も……あたしたちって…元々そんなはっきりした関係だった?」



好きじゃない訳じゃなかった




もう今後は身辺調査してから付き合うかどうか決めよ……

ホント最悪の誕生日。

でもあたしにも責任あるよね…

結婚してなかっただけよかった。
弁護士が不貞行為とか全然笑えない。
クビになってたかも



それでも事の顛末は報告をする必要があって事務所の所長に連絡を入れると自主退職を促された



仕事も失った……


人生どん底


27歳の誕生日はそんな誕生日…だった

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