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【黒子のバスケ】短編集

第14章 Pledge【青峰大輝】


夜になって昼よりは暑さも和らいだけど、真夏の海辺はムシムシして暑いことに変わりはねぇ。
せっかく風呂に入ったし、汗をかくまえに部屋に戻るとちょうどチャイムが鳴った。


「私が出ます。テーブルの資料を見えない所へ移動させて下さい」

「わり。助かる」


人は犯罪に関わると注意深く色んな人間を観察したり、警戒したりする
少しでも捜査だと疑われれば外堀を固める前に証拠を消されちまう。

「すみません。今夫が明日の観光のパンフレットを広げ始めてしまって……すぐ片付きますので」

「お手伝いしましょか?」

「いえ、すぐ片付きますので。急遽決まった旅行だったので事前に何も調べられなくて……」


仕事を一段落させてすぐ片付けなかったせいで飯の時間がきちまって、大河内に仲居の対応を任せてそのままになってた資料をまとめた。

「あ、片付いたみたいです」

「テーブルかお座敷、どっちにご用意します?」

「じゃぁ、テーブルにお願いします」


仲居への対応を大河内が淀みなくしてくれるおかげで、多分俺たちはちゃんと夫婦に見られてる。
結婚の経験があるからなのか、めちゃくちゃ自然に妻をやってくれてる。


「明日はどちらへ行くご予定で?」

「私がイルカが好きなので、明日はドルフィンファームに行ってから渦潮クルーズに行く予定なんです。」

「いいですねぇ。」

独特のイントネーションでにこやかに話しかけてくる仲居に、大河内は少しも動揺することなく答えを出してる。

「ここはレモンも有名なんですよ。渦潮クルーズの港からすぐの所に地元の特産品を扱うファーマーズガーデンがありましてね、お好きならオススメですよ」

「ありがとうございます。帰りに寄ってみます。」







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