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【黒子のバスケ】短編集

第14章 Pledge【青峰大輝】


ろくに寝れねぇまま朝になって、教えて貰ってた最寄り駅に迎えに行くと大河内がもういた。

女と付き合ったことがねぇ訳じゃねぇけど、仕事で満足に時間を作れねぇ俺に相手の堪忍袋の緒が切れて別れてってことが続いて、かれこれ8年は恋愛なんてものから遠ざかってた。

恋愛の仕方なんて忘れてるどころか最初から分かってねぇから、あんな誘い方して、来てくれねぇかもって思ってたからすげぇホッとした。

捜査の同行者として誘ったから、大河内にしてみりゃ仕事の一環なんだろうけど、約束通り来てくれたことが嬉しかった。


一応管理官にだけは大河内の同行を報告した。
有給扱いだけど捜査の為に行くわけで、本部の知らねぇ同行者がいるのはマズイ。

いい歳して仕事を理由にしなきゃ女も誘えねえなんて、マジで恋愛だのなんだのは向いてねぇ。



飛行機で行くことも部屋が1つなことも、その場で連絡すりゃ良かったのに、全く頭が回らなかったから全部急になっちまって、その度に大河内は多分呆れてた。




飛行機が離陸して高度が安定すると、大河内が寝息をたてて寝始めた。
大河内もいつも帰りが早いとは言えねぇ。
フライトは2時間半の予定だからせめてその間は休ませてやりてぇ。


前に寒がりな方だって聞いてたからCAにひざ掛けを頼んで、掛けてから俺も目を閉じた。








もちろん寝れはしねぇんだけど、徹夜続きでそこそこ疲れはあって目を閉じるだけでも休まる。

それに、隣に大河内が居ると、癒し成分でも出てんじゃねぇかってくれぇ落ち着く。


若い時は落ち着くかどうかは大して重要じゃなかった。
けど、今重要なのは人として尊敬できて落ち着けるかどうか。
巨乳とか顔がいいとかスタイルがいいとか外見的なことより、そういうことの方がいつの間にか重要になった。


多分俺が歳食ったって事なんだろうな。








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