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【黒子のバスケ】短編集

第1章 EMERGENCY 【青峰大輝】


「聞けよ」

「嫌です。失恋直後に好きな人の惚気話なんて聞けるほど人間できてません」

もういい。勝手に話してやる

泣き止んで一度は離したつばきに逃げられねぇように抱きしめたら思いっきり抵抗された。

「ちょっ…離して…」

「断る。俺の話聞け」

「聞きます‼聞きますから、離してください…」

「無理。好きな女があんな目に遭って震えてんのに離せる訳ねぇだろ」

「な、な、何言ってんですか!?」

「俺の好きな女はすっげぇ頭良くて信じられねぇくらい知識が豊富。目がデカくていつも質量分析器を大事にしてて帰る前は手入れが念入りだったせいでバレンタインに爆弾持たされちまう俺の可愛い部下……つばき、お前が好きだ」


顔を上に向かせてしっかり目を見て俺の気持ちを伝えた。


「ほんと…ですか?」

「本気だ。マジで惚れてる」

「あの…あたし多分すっごく子供で…そのっ」

「言わなくていい」

こいつから元カレのことを聞いた時すぐに別れを勧めた
浮気をやめるか別れてほしいという度に「やらせないくせに浮気されて怒るなんてガキだな」って言われてたらしい。

大事にされてんならまだしもそうじゃねぇなら別れさせたかった。
好きな女が雑に扱われてんのなんて聞きたくねぇ


「しつちょ…」

「ん?」

「あの…すっごく恥ずかしいです…ここ外…」

「だな。お前今年どこのチョコ買うつもりだった?」

「うーん。決めかねてますけど、もしまだあればあの最近名前が一気に広がった紫原さんって人のスミレがいいかなって」

「なら一緒に食いに行こうぜ」

「今からですか!?もうお店閉まっちゃいました」

「ちょっとアテがあんだよ」


意味が分からなそうなつばきを連れてタクシーで紫原の自宅に向かう。


イベントだとなんだかんだと家族連れて全員が集まるしバレンタインでは紫原の作り立てのチョコやらまだ店頭に出てねぇのが食べられる。




紫原の自宅のチャイムを鳴らすとすぐに玄関が開いてつばきが目をまん丸くしてドアを開けた黄瀬を見てる。


「あれ!?青峰っちついに告白したんスか!?」

「うっせー。黙れ」

ぺらぺら余計な事言うんじゃねぇよ…前から好きだったってバレんだろ
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