第2章 苦悩の日々
そう言った瞬間、俺の心がチクッと痛んだ。
「架音、どうしたの?」
「えっ。何が?」
「今、とっても悲しそうな顔をしたような気がしたんだけど・・・お母さんの気のせいなのかな?」
「俺は悲しそうな顔なんてしてないぞ。」
「そう。お母さんの気のせいなら良いの。さあ。パーティはしないけど料理はたくさんあるからたくさん食べなさい。」
「おう。」
俺はまた短く返事をすると今度は自分の席に着いた。
「お袋、いただきます。」
「どうぞ。召し上がれ。」
俺はそう言って用意されたご飯を食べ始めた。
「お袋 お作った飯は何でも美味しい。」
「お世辞を言っても何も出ないわよ。うふふ。」
「お世辞じゃないって。マジで美味しいって。」
「そう。ありがとう。」
「どういたしまして。」
それから、暫くお袋と他愛もない話をして過ごした。
「お袋、ご馳走さま。」
「もう良いの?」
「あぁ。もう腹いっぱいで入んない。もう部屋に戻る。」
「分かったわ。」