第2章 苦悩の日々
何処をどうやって歩いて家まで帰ったか覚えてなかったけど気が付いたら家の前に居た。
「・・・(ダメだ。気持ちを切り替えないとお袋が心配する。)」
俺は自分の頬を両手で叩き、気合いを入れて気持ちを切り替えて玄関のドアを開けた。
「ただいま~。」
「架音、お帰りなさい。ご飯出来てるから着替えて来なさい。」
「おう。」
俺は短く返事をして、自分の部屋に戻った。
「やべえ。お袋、絶対に気がついてたよな。俺の顔に涙の跡が残ってるはずだもんなって急いで着替えて顔を洗ってからリビングに行かないと・・・。」
俺は急いで着替えて洗面所へ行き、顔を洗ってリビングに向かった。
「母さん、お待たせ!」
「架音の好きな物ばかり作ったの。」
「えっ。何で俺の好きな物ばかり作ったんだよ。」
「今日は貴方の誕生日じゃない。もしかして、今日が自分の誕生日だってわすれてたの?」
「そっか。今日って俺の誕生日だったのか。すっかり、忘れてた。」
「嫌ね。自分の誕生日を忘れたりして。」
「あはは。そうだよな。毎日幸せな時間を過ごしてたかかな。」