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【黒バス】歪んだ愛情

第3章 歪み始めた心


「あのな。隠しててもきっとお前の耳にも入るだろうから話しておくが黄瀬の奴声が出ないんだ。」
「えっ。声が・・・声が出ない?」
「医者の話だと、お前が屋上から飛び降りることを止められず自殺未遂を起こさせてしまったことに精神的ショックが強すぎて声を封じてしまったんじゃないかって言うことなんだ。」
「俺のせいで・・・涼太の声が出なくなった・・・。俺が涼太のことを好きにならないで憧れの存在のままでいれば・・・わぁーーーーーーーーーーーー。」
「おい。落ち着け!黄瀬の声は絶対に出るようになる。だから、暴れるな。足の怪我悪化させるぞ。」
「・・・笠松先輩、俺ファンの子たちに謝らなくちゃ・・・。涼太から声を奪ったのは俺です。俺が涼太の目の前で学校の屋上から飛び降りたせいでそのショックから自分を守るために声を封じてしまったんです。本当にすみませんでしたって土下座して謝らなくちゃ・・・。」
「そんなことしたら黄瀬の熱狂的ファンに殺されるぞ。」
「凉太・・・最近はモデル以外にも声優の仕事や俳優、歌手の仕事もしてるのに・・・。凉太が出演してるアニメやドラマが放映されるのを楽しみに待ってるファンの子たちが居る。CDの発売を待ってるファンの子たちが居る。凉太の活躍する姿を姿を見たいって待ち続けてるのに・・・俺の浅はかな行動のせいで凉太の声が出なくなっちゃったんだからファンの子たちに謝らなくちゃいけない。熱狂的なファンに殺されるかもしれなくても謝らなくちゃ・・・。」

ガチャン

俺は音のした方を見るとドアが開いていて床には花瓶が落ちて割れていてその場に凉太が立ち尽くしていた。

「黄瀬、お前は病室に居ろって言っただろう。」
「・・・<俺、どうしても、のんのことが気になって・・・。俺の病室にお見舞いの花がたくさんあったからお見舞いがてら花瓶に挿れて来たんっすけど・・・。>」
「凉太、俺の話を何処から聞いてたの?」
お前、口パクで話してるのが分かるのか?」
「一応、読唇術を心得てますから。あと日本の手話も。」
「そうか・・・。」
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