第3章 歪み始めた心
そして、他のメンバーも集まり本格的な練習が始まった。
俺は練習をサボっていたせいで動きが悪くなってて凉太と接触して足首を捻ってしまった。
「痛ってー。」
「のん、大丈夫っすか?」
「足首を捻ってるんだ。大丈夫なわけあるか。」
「そうっすよね。えーっと。」
「今すぐにアイシングしろ。」
「はいっす。」
笠松先輩が指示を出すと凉太が保健室へ飛んでいった。
「坂戸、足首を見せてみろ。」
「はい。」
俺はバッシュと靴下を脱いで笠松先輩に足首を見せた。
「かなり腫れてるな。これじゃあ暫く練習も試合も無理だな。」
「このくらい何ともありません。」
俺はそう言って立とうとしたけど尋常ではない痛みが襲って立つことが出来なかった。
「痛っ。」
「無理をするな。今、無理して一生バスケが出来なくなっても良いのか?」
「・・・嫌です。」
「バスケが出来なくなるのが嫌なら無理するな。怪我が治るまで我慢しろ!」
「はい・・・。」
そこに凉太が氷のうを持って帰ってきた。
「はい。のん、これで怪我したところを冷やしてくださいっす。」
「サンキュー。」
俺は凉太から氷のうを受け取り怪我した場所に当てた。
「のん、ぶつかって悪かったっすね。」
「別に俺はお前に謝られるようなことはされてない。練習不足で思うように動けなくなっていた俺が悪いんだからな。」