第3章 歪み始めた心
そう言うと兄ちゃんは俺の部屋から出て行った。
「・・・(兄ちゃんが俺のことを好きだなんて言われるまで気が付かなかった。兄ちゃんが俺に優しかったのは俺のことを好きだったから?いや、それは関係無いな。俺が小さい頃から兄ちゃんは優しかったもんね。それより、兄ちゃんは俺に報われない恋は身を滅ぼすって言ってたけど兄ちゃんは実体験なのかなって考えていても答えは出ないよね。それを知ってるのは兄ちゃんだけなんだもん・・・。ご飯を食べる気力もないし、朝まで寝ちゃおう。)」
そんな風に思って寝てたのに兄ちゃんに母さんが徹夜で帰ってこないから飯を作ったから食えって言われて起こされたのでリビングへ行った。
「ほら、飯を作ったから食えよ。」
「ちょっと待ってよ。何でよ。俺の苦手な野菜ばっかりじゃん。」
「お前はちゃんとバランスよく野菜を食べないで居るから元気が出ないんだ」
「野菜が嫌いなのを知ってるのに出す方が可笑しいよ!」
「可笑しくない。野菜嫌いを治さないと子供出来たとき困るんだぞ。」
「別に嫌いな野菜を食べなくたって死にやしないんだから困らない。」
「とにかく、食べてみろ。野菜を食べやすいように味付けにしてあるんだからな。文句は食べてからにしろ。」
「分かったよ。食べれば良いんでしょ。食べれば。」