第3章 歪み始めた心
「優姫には悪いけど俺は親同士が勝手に決めた相手のことなんて好きになれないよ。」
「えっ。親同士が勝手に決まって・・・どう言う意味なんっすか?」
「父さんが俺のところに息子が生まれてお前のところに娘が生まれたら結婚させようって優姫の父親と約束して、俺が生まれて優姫が生まれたんだ。」
「あれ?でも、のんって遊人先生が居るっすよね?」
「兄ちゃんが生まれたときにのんの家で生まれたのは男だったから約束とは違うでしょう。それで俺が生まれる前にのんが生まれて二日後に俺が生まれた。そして、のんは俺の婚約者のなった。」
「優姫って子はのんのこと好きなんでしょう。」
「だろうね。毎日、俺の気を引こうとして色々メールを送ってきたり俺が前に好きだって言ったブランド物の小物とか贈ってくるからね。」
「それなら優姫ちゃんのこと大切にしてあげなくちゃ駄目っすよね。今は優姫ちゃんのことを好きになれなくても付き合っていくうちに優姫ちゃんのことを好きになれるよ。」