第4章 奇術師にはご注意を!!
ヒソカのお菓子好きなのは、外見に似合わず以外な一面だと思っていた。
残酷に人を殺めて楽しむ殺人狂でありながら、一方で子供ぽく甘え上手な一面もあるから、外見だけではよくわからない。
時々?いつもかな?!何を考えているのかは、分からない時もあるけど…。
後は、奇術師ならではの嘘つきな所とか、奇抜な服装とメイクを施し、狂った殺人狂でなければ、普通にカッコイイお兄さんなんだけどなぁ。
子供っぽいところと言えば!
技の名前もお菓子の名前がついていたはず。
勝手に好きなんだろうと思っていた。
そこらの女子と格段に違うと思ったのは、流行のお菓子屋さんやデザート系には、目がないってこと。
クロロは、プリンだけ目がないけど、ヒソカは全般知っていた。
自分よりも女子力高い男ってどうよ!感嘆してしまうこともしばしば。
実際ヒソカとのデートは、ルナの好きなデザートばかりをチョイスしてある。
それは、毎回のごとく満足のいくものがあった。
そういえば、この先を真っ直ぐ行って角を曲がった先に有名な洋菓子店があったような…行ってみようかな。
その店は、各国の様々なお菓子屋やケーキが売っている店。
雑誌にも取り上げられる程、地元でも有名な店だった。
ヒソカと会った時に行くつもりだったから、もしかしらチェックしている可能性だってある。
店の周りには、綺麗なお姉さんから、女学生から小さな子供まで、幅広い層のお客さんが列をなしていた。
店内に入るな否や、キョロキョロと見渡す。
やはりヒソカの姿が見えない。
ウソ…絶対ここに来てると思ったのに…。
折角お洒落して、好きなスイーツをヒソカと巡れると思ったが、正直愕然とする。
予想が外れて、お店を出るなり溜息が出る。
一人は苦手。
記憶の奥底にあるソレに蓋をしていたはずなのに、一人になった途端、一気に忘れていた感情や思い出が甦るから。
不安になる気持ちを抑えるため、小走りに辺りをもう一度、探し始めた。