第3章 暗殺者の訪問
ホテルラウンジ1階、私が選んだのは、洋食バイキング。
「朝からバイキングなんて、他の店でもよかったのに☆」
「いいの!パンもあるしパスタもあるし、大好きなデザートもいっぱいあるから好きなの。
それに何でも奢ってくれるって、言ったじゃない」
手当たり次第、好きな食べ物を皿いっぱいに盛り付け、賑やかなメインストリート沿いが見えるテラスにヒソカを手招いた。
「でっ、どうゆうことか説明してくれる?」
「どうゆうことって?」
白々しく聞き返す男に、さっきからグルグルフォークで巻き付けたバスタを嫌がらせに、口にがぶりと入れ込んでやる。
「相変わらず、人をおもちゃにするのが好きなの?」
彼は、ニヤニヤしながら大量に入れ込まれたパスタを、上機嫌で食べている。
それもまた、憎らしく嬉しそうな顔が、幼く見えて可愛いと思えてしまう。
「うん♡おもしろいよ。ルナだってドキドキしただろう?
クロロとイルミに迫られて☆」
ドキっとする!いたの!気が付かなかった。
「いつから見てたの?」
恐る恐る聞くと、やっぱりニヤニヤしている。
「う~ん、そうだね~。痛いとか言って、イルミに噛まれてたりクロロとキスしたりとか。
イルミが早く来てくれたから、クロロと殺し合いになると思ったんだけどねぇ~♡
ルナが、止めに入ったからつまらなくなったよ☆」
「本当に二人が、殺し合いなんてしなくてよかった。
どうせ、ヒソカのことだから、どさくさに紛れて勝った方と遊ぼうとか言って混ざるでしょう?」
「うん♡正解。楽しみはいくつあっても良いからね☆」
やっぱり‼︎ヒソカが、イルミを呼びつけたのね。
でも、なんで私の携帯からイルミにメールをしているのよ。
それよりも、私の家に勝手に入るかな。
顔を歪ませながら?マークが点在していると、それを見ていたヒソカは、クスクス笑っている。
「どうやって家に入ったの?私ちゃんと鍵をかけたんだけど」
「奇術師に不可能は無いの♡」
満面な笑みが怖い奇術師と引きつる美女。
傍からみれば、美男美女のカップル。
しかし、多少男が、ピエロの格好というのはご愛敬だが、私だけを見るとどうだろうか。
なんだか周りと、すごく浮いてるような気もするけど。
それよりもテラスに来てから、誰かに監視されているような気がした。