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月の花に咲く桜

第2章 彼と彼女の情報


クロロの瞳と重なり合い、そのまま触れるキス。

もう一度啄むキスをしながら、ベットに雪崩れていく。

「もう、キスしすぎ」

「なんで?俺は、ルナとキスするの好きだけど?」

またからかっている感じだ。

彼なりの配慮なのもわかっている。

「で、どうする?」

「うん…クロロと組む。

協定を結ぶけど、こちらからも条件がある。

私は、ハンター協会の人間だから旅団との協定は結べない。

クロロ一個人としてなら、協定を受け入れます」

髪先に口付けして微笑するクロロが、色っぽくてドキッとする。

「いいよ、それでも」

互いに、おでこに頬にキスを降り注ぐ行為は、協定を結んだ証の様だ。

最後に唇をなぞり合い触れようと瞬間、隣の部屋から不穏なオーラに気付く。

「ルナ動くな、そこにいろ」

クロロのオーラが一遍し、背筋が凍る程あたりを見渡す空気を冷たくなり、感覚が鋭くなる。

彼が、静かにドアを開け出ていく。

開いたとたん、ハァーと深い溜息が聞こえてくた。

「隠れていないで出てこいよ…。

そこに、いるんだろうイルミ!」

“絶”をとき現れたのは、緑色の服から長く黒い髪が揺れている。

一瞬見ただけでは、女性だと思ってしまう程綺麗な髪。

「なん~だ、バレてたんだ。

ルナ、ここにいるんだろう。

大人しく返してくれないかな?」

禍々しい黒いオーラに包まれながら、喉の奥では笑っている。

「いつからいたんだ、覗き見なんて悪趣味だな」

「実は、気づいてたんじゃないの?

クロロの方こそ悪趣味だね。

まぁ…そんなことは、どうだっていいんだけど。

さっきも言ったけどさぁルナは、どこ?

早く返して欲しいんだけど」

「嫌だと言ったら、どうなるんだ?」

イルミの目が、より一層見開きその部屋一体をオーラが充満する。

「じゃー仕方がないな…クロロ、殺すよ」

部屋中が、黒いオーラに埋めつくされた時、迷う事なく扉を開けた。
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