第2章 彼と彼女の情報
「ルナ聞いて欲しい」
そっと抱きしめれば、少し震えているせいか青白くも見える。
「俺達の事を調べたのか?」
「最近聞いたの…あの眼は、多額のお金で闇ルートに転売されていたから。
私は、人体取集に興味はないけど、あの眼は違うもの。
とても綺麗な緋の眼…それに私の眼と同異種だからよ」
ルナと眼を合わせれば、悲しさよりも不安げにこちらを見ている。
それにしても、あの緋の眼と同異種とは?
どう言う意味だ?子孫が同系列の家計とかか?
「同異種とはどういう意味だ!!緋の眼とどうゆう関係がある?」
「詳しい事は言えない…それに、それを伝えて何になるの?」
確かにルナの言う通り、今更か!
俺達が、奪った眼だからな。
生きてる奴などいるはずがない…。
「そうだったな、何も変わらないな。
欲しかったんだ…紅く染まる緋の眼が綺麗で…欲しかった。
当時は、生きたままを愛でようとする気持ちすらなかった。
ただその眼だけが、欲しいと思えた。
だから奪った。
でも、ルナは違う。
殺したりなんてしない。
けど俺達の…蜘蛛の邪魔をすれば考えは変わる」
「それって…殺したく…なるってこと?」
ニコッと笑って彼女を引き寄せ優しく抱きしめる。
本当の気持ちを伝えるために。
「俺は、殺したくはないしずっと傍にいたいから」
泣いているルナの涙を拭いながら、頭を優しく撫でて額や頬に口付ける。
「ごめん、ルナ。泣かしたくはなかったのに。
ごめんな…愛しているんだ。本当に…。
誰よりも愛しているから…、殺したくはない」
「クロロ…私…怖かったの。クロロがいつもの優しいクロロじゃなくて、旅団の団長として接しているようで、怖かった…」
涙を堪える事ができずいるルナを強くまた、抱きしめた。