• テキストサイズ

月の花に咲く桜

第2章 彼と彼女の情報


俺は、出会ってから彼女に執着している。

何がそうさせるのか?

答えは簡単だった。

誰もが惹きつけられるその瞳、そして、白く滑らかな肢体に…それに、包み込まれるような温かい彼女に恋焦がれたからだ。

少し触れれば淫らになる彼女が、堪らなく愛しいと思えた。

誰にも渡したくはないのに…。

俺の言葉は、彼女の心を傷つける。

何気ない一言だった…。

俺は、蜘蛛…彼女は、美しい蝶。

自分以外の者になるのなら、一層殺してでも傍にいさせたいのか?

いや…それは違う。

生きたまま捕えていたい。

甘い蜜だけ与えて、俺から離れていかないように、蜘蛛の糸で体を縛りつけていたい。

きっと緋の眼よりも綺麗だ…。
/ 48ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp