第2章 彼と彼女の情報
俺は、出会ってから彼女に執着している。
何がそうさせるのか?
答えは簡単だった。
誰もが惹きつけられるその瞳、そして、白く滑らかな肢体に…それに、包み込まれるような温かい彼女に恋焦がれたからだ。
少し触れれば淫らになる彼女が、堪らなく愛しいと思えた。
誰にも渡したくはないのに…。
俺の言葉は、彼女の心を傷つける。
何気ない一言だった…。
俺は、蜘蛛…彼女は、美しい蝶。
自分以外の者になるのなら、一層殺してでも傍にいさせたいのか?
いや…それは違う。
生きたまま捕えていたい。
甘い蜜だけ与えて、俺から離れていかないように、蜘蛛の糸で体を縛りつけていたい。
きっと緋の眼よりも綺麗だ…。