第1章 夢は夢のまま
シャルと話しを終えた俺は、ルナのいる風呂場に向かう。
コンコンとドアをノックしても返事はなく、まぁーすぐに開けてしまったのが正しい!
開けて見れば固まるルナと目が合い、ニッコリを微笑みながら乱入。
抱きしめてみても効果はなく、一人プチパニック状態の彼女。
その姿が可愛いいなぁと思いながらも、ルナに考える余裕を与える事なくバンザイをさせてみる。
何も疑わないんだな‼︎
本当に男ってもんを何も知らな上に、無防備な程にもある。
イルミに知られれば、説教では済まされないだろう!
あいつなら監禁でもしそうだ。
真っ赤な顔しながら、お風呂に浸かってもビクビクしている。
さながら子ウサギだな。
まぁ、風呂に放り込んだせいかもあるだろうが、不貞腐れている事もよく見てわかる。
「もう、横暴クロロなんて大きっ!」
”大嫌い”も最後までなんて言わせない。
「その言葉は言うな‼マジで凹むからダメだ」
俺の本音がぽろりと出てしまう。
俺らしくないと思うが、ルナに大嫌いと言われたくない。
だから、強引に唇を塞いだ。
キスをしただけで、真っ赤になり目はウルウルとしている彼女。
どんな男だってこんな可愛い姿をみれば襲いたくもなる。
今まさに我慢している俺って偉い。
でも、やり過ぎたか?
今にも泣き出しそうな顔つきで、目を逸らされながら後ろに向かれてしまう。
耳から首すじまで真っ赤に染まっているルナに触りたい。
「ルナー大好きだよ。ほらこっち向いて」
ちょっとからかうつもりで、ルナの耳元で囁いてみる。
中々こちらを向いてはくれないが、ビクっとなる体が可愛いくて仕方がない。
からかい過ぎたかな!少し怒ったルナの顔も可愛いいけどね。
目線を逸らそうとするルナに、触れるだけのキスをすると、上目つかいで俺を見てくる。
「ルナ、からかってないよ。俺の事見て欲しいかっただけ」
もう一度したくて触れるだけのキスをしたが、やはり満たされない。
そのまま舌を入れ、何度も向きを変えながら、甘いルナの声に俺自身も反応する。
やばい!と思いながらも止まらない。
ぼっーとするルナを見ながら、吸い付くようにキスを降り注いだ。