第4章 必然で突然
「おっ、何か外に出たな…ってあれ!」
「あ?どうしたクソ髪」
「…あそこにいるの麗日か?」
駆け上がってきた凛たちは気がつけば外に出ていた。そして、少し先には警備マシンに囲まれる麗日の姿があった
「麗日やばくね?ここからじゃ助けられねえし!」
「……ッチ!!」
「オイ爆豪待て!!」
「切島後ろだ!」
「?…ってまたかよ!?」
舌打ちをするや否や、爆豪は爆破で勢いをつけ麗日の元まで向かった。後を追おうとした切島だが、後ろにはまた大量の警備マシンがいた
「あぁもうどうすればいいんだよ!」
『切島君、轟君』
「何だ瞬木!…瞬木?」
『…あとよろしくね』
「お前まさかっ…やめろ!」
大量のマシンが3人を取り囲む中、凛は切島と轟の肩に触れた。すると二人は瞬く間にその場から居なくなった
手を伸ばした轟だかそれは空を切った。そして、気がつけば目の前にはまたもや大量のマシン。それを轟は氷付けにした
「っくそ!!!」
瞬木凛、彼女の個性は【テレポート】
凛本人、それか彼女が触れたものを瞬間移動されるという個性。聞けば強個性だが、轟は以前彼女に聞いたことを思い出した
「制限距離と人数制限?」
『うん、今の私だったら500メートル以内で人数は私を含んだ二人。これが私の個性の範囲だよ』
「…それでも十分じゃねえか」
『ううん、全然だめ。500メートルなんてたかが知れてるし、もし私以外の誰か二人をテレポートさせたら、試したことないけど多分…』
凛は少し困ったように、情けなさそうに笑った
「っ緑谷!!!」
「轟君!?」
彼女らが自分達を先にも行かせたのはこれが最善だと思ったから。今は目の前のことに集中しなければいけない
轟はプロペラに目掛けて自身の右手をかざして熱風を発射した