第4章 必然で突然
「くそっ!切りがねえ!!」
「どうする爆豪!!」
「あぁ!?別にどうもしねーわっ!?」
タワーがヴィランに占領されてから少しした頃。轟、爆豪は植物エリアで3人のヴィランと対峙していた。男のヴィラン二人だけでも厄介であるが、もっと厄介なのが
「あーら?お姉さんを無視して二人でお喋り??」
「危ねえ!!!」
「ッチ!!」
この女のヴィラン。アメリカで有名な凶悪犯であった。個性は確か…
「そいつの目を見るな!!!」
「わーとるわ!!」
「……なあに、知られちゃってるんだ?」
面白くないわね。と女は目を細めた。
この女の個性は"石化"目を見ると石になり固まる。そして、壊れるということが死を意味している
「まあ、別に知られててもいいんだけどねっ!!!」
女は手に持っていた刃物を爆豪と轟に投げつけてきた。ヒーローの卵と知られている以上。加減はしてくれないらしい
いくら轟と爆豪であってもヴィラン3人と戦うのには限界があった
「!!!くっそ!」
「うふふ…そろそろ終わりにしましょ?」
地面に叩きつけられた爆豪の上に女が馬乗りになる。爆豪は目を瞑っているせいか、相手の位置が把握しきれていない
「爆豪!!!」
「お前の相手は俺たちだ!!」
「っ邪魔だ!!!」
轟も爆豪を助けに行こうとするが、目の前の敵が邪魔をする
「おねーさん、君みたいなタイプすっごく好みなの。コレクションにしてあげようか?」
「ッハ!誰がテメェみたいなクソヴィランの!!!」
「……そう、残念。ならお別れね」
女が大きく刃物を爆豪目掛けて振りかざした
爆豪も目の前で風を切る音がして、いよいよダメかと諦めかけた時だった
「!?…ヴアァぁぁぁ!!!」
「おいどうしたっ!?」
「なっんだ!?糸!?」
突然、敵の女が苦しみ出した。そして、それに続くかのように男たちからも悲鳴が聞こえた
どういうことだ?と爆豪が考えていると、よく知った声が耳に入った
『……彼に手を出さないで』
「………は、…?」
ゆっくりと目を開けた爆豪
その目の前いたのは敵の女と対峙する凛だった