第3章 小さい···大太刀？

蛍丸「…はは、あはははっ！」

こんのすけの〝折り放題〟という言葉にピクっと反応し、カラカラと笑いだした蛍丸

『…なに、これ……』

薬研「まずいな…穢れ持ちだ」

それって…闇堕ちってこと！？

『嘘でしょ！？ちょ、無理無理！さっきの刀、一撃が重すぎたし！』

次にあれを受けたら私の腕がもたない…！

こんのすけ「あああ主さま、申し訳ございませんっ！私が余計な一言を…！」

『いや本当にな。』

しゅんとしょぼくれてしまったこんのすけ

ごめんね…でも事実だ！！

蛍丸「…俺がおぶってあげるから。ほら、来なよ」

黒いオーラをだしながらそんなこと言われても嬉しくない！

むしろこっわいわ！！！

『も、もう大丈夫かな！力もどってきたし…！』

乱「主さん、気をつけて！」

蛍丸「ふーん。じゃ、俺と遊ぼうよ。」

その声と同時にこっちに向かってくる大きな刀

キィンッ

『あっっそぶ、わけ…ないでしょ…！』

蛍丸「…頑張ってるみたいだけど、その短刀で俺に敵うと思ってんの？」

ググッと押され蛍丸の刀が私の顔に近づく

蛍丸の目はさっきみたいな綺麗なマスカット色じゃなくなっていた

薬研「赤い眼…。大将！無理すん…」

ドォンッ･･･

大きな音と共に薬研、乱ちゃん、五虎ちゃんに向かっていく鉄球

薬研「乱、五虎退！」

咄嗟に薬研が飛びついて、なんとか回避できたようだけど…。

私と三振りの距離はかなり離れてしまった

蛍丸「どう？俺の最高傑作。特上の投石兵なんだ」

蛍丸の周りに小さな兵隊達が震えながら石を構える

『嫌がってる、じゃんか…！』

蛍丸「そりゃね。だって普通、俺には投石兵つけれない…しっ！」

キィンッ

『きゃあ！』

蛍丸にはね飛ばされた私。

まだ右手には短刀を握ってるけど、もう持ち上げる力もほとんどない…！

五虎退「あ、あるじさま…！」

乱「主さん、立って！！」

薬研「正念場だな…！」

三振りはこっちに来ようとすると投石兵に邪魔をされ、苦戦している。

こんのすけ「政府様へ知らせに行ってまいります！」

あっ！逃げたろ今！！！こ、こんのすけめ…！

蛍丸「何よそ見してんの？」