第3章 小さい···大太刀?
『さて!今日寝るところはどこにしようか!』
乱「ほとんど壊れちゃってるし、屋根とか?」
五虎退「あ、危ないですよっ!」
薬研「ここでもいいんだがなぁ。少し冷えるな。」
『みんなでくっついて寝たらあったかくない?』
乱「賛成!」
こんのすけ「…普通に空き部屋探しに行きませんか?」
こんのすけの可愛い顔から何かしらの威圧を感じる…。
『や、やだな〜冗談だよ。空き部屋ひとつくらいはあるよね!探そっか!』
乱「ん〜ボクはここでもいいんだけど。主さんが言うなら頑張って探しちゃうよ!」
なんていい子…。女の子なんて言ってごめんね、乱ちゃん
『じゃあこっちの左の奥の部屋から順番に見ていこっか!』
ぐらっ
あ、やば。足に力はいんなくて、倒れる…!
薬研「っと。大丈夫か?大将。歩くのが辛いなら、おぶってやるぜ」
『あ、ありがと薬研…!でもおぶるのはいいかな!!』
サッと薬研との距離をとる
私なんかをおぶったら薬研、ぺしゃんこにつぶれちゃうよ
?「…なら、俺がおぶってあげる」
突如聞こえた声と同時に
乱「ッ!? 主さん!!」
キラリと目の前に見えた大きな刀
自分の顔が、目が、うつって…
キィンッ・・・
?「…ふぅん。戦える審神者なんだ。」
『…え……』
ハッと気づくと手にはこんのすけに貰った短刀が握られていた。
『え!?あ、これは勝手に…!』
キンッ
大きな刀と私の刀が弾かれるように離れる
体は小さいけれど、持っている刀は物凄く大きい…。
ぴょこんと左右に跳ねている髪
マスカット色の瞳
そして、傷だらけの身体…
薬研「来派…!?刀解されたはずじゃ…」
〝来派〟…?
?「…されるわけないでしょ。…俺と、国行〝は〟滅多に鍛刀できないらしいし?」
『どういう、こと?』
こんのすけ「来派と呼ばれる大太刀の蛍丸、太刀の明石国行は鍛刀しにくい刀になっています。ですが、同じく来派の短刀〝愛染国俊〟はかなりの高確率で鍛刀ができます。」
ってことは、今ここにいるショタは…蛍丸?
『かなりの高確率って…?』
こんのすけ「…折れても、またすぐに鍛刀できる。ということです。」
『折れても…すぐに…?』
こんのすけ「そうですね…前任の言葉を借りるなら…〝折り放題〟です。」
乱「こんのすけ!その言葉は…!」