第4章 来派
蛍丸はゆっくり私を降ろして、縁側に寝かせた。
『え、寝てなきゃダメなの?』
こんのすけ「ああっ、主さま、動かないでください!」
『はっ、はい…』
なんだかレーダーをあてられて体を見られてるって変な感じだなぁ
こんのすけ「これは…この、体の傷は……。…いえ。
首には薬研藤四郎の切り傷、脇腹には蛍丸からの切り傷…。首は軽傷ですが、脇腹はかなり深いですね。中傷です。」
『えっそんなに深いの?』
確かにじくじく痛むけど、耐えられないほどではないんだけどなぁ…。
蛍丸「俺の本気はすごいんだからね。…ごめん。」
少し得意げな顔からしゅん、と小さくなり、ぽつりと言葉をこぼした。
んんんんんっっ可愛い…こんなの許すしか選択がない…!
『大丈夫大丈夫!気にしないで!それより、蛍丸が元気になってよかった!』
蛍丸「…!ありがと…」
ふわっと微笑んだ蛍丸は凄く可愛くてもう私の抱きつきたい欲求が…!
蛍丸「治せる?」
こんのすけ「そうですね。五分ほど時間はかかりますが、治せます!ただし、今回だけですよ!」
ぴっと前足で顔をさされた
『えっ、う、うん。てかこんのすけって人間の体、治せるの?』
こんのすけ「はい!では少々失礼します!」
こんのすけは私の首に何かの御札を一枚、脇腹に四枚はり、何かをぶつぶつと唱えだした。
『…えっこれ本当に治……ってぇえええ!!!!!』
御札が緑色に光ったと思ったら首にはそんなに痛みはないが、脇腹に鋭い痛みが走る。
乱「わっ!暴れないで!我慢だよ!」
五虎退「あっ主さま、頑張ってください…!」
薬研「大将、抑えさせてもらうぜ」
蛍丸「我慢してね、主。」
『ひっ…は、はなせぇぇぇええ!!!!』
______________________________
五分後・・・
四振りに体を抑えられるなんて…しかも蛍丸が一番力強いし!!!
こんのすけ「はい。これで終わりです。どうですか?痛みますか?」
『うー…あれ。全然痛くない…っていうか、傷がない!』
こんのすけ「それはよかったです!」
少し疑ってたけど、本当に治るなんて、こんのすけってもしかして凄いのでは…!?
『こんのすけ、ありがとう!』
こんのすけ「はい!ただし、今回だけですよ!」
ぴっと前足で顔をさされる。
『わかった、わかったよ!』