第2章 私の初期刀は…重症!?
五虎退「さ、審神者…!?そ、それに、薬研兄さん、どうしてっ…!!」
薬研の〝大将〟という言葉に酷く動揺している
いや、怯えてるのかな…
乱「大丈夫だよ、五虎退!あるじさんは優しい人なんだから!薬研にボク、五虎退のことを手入れしてくれたんだよ!ね、薬研!」
薬研「あぁ。それにこの濁った池に腕つっこんでまで俺達を探してくれたんだぜ。…安心して大丈夫だ。」
五虎退「…!!」
こんのすけ「そうです!五虎退、もう前任ではないのです。」
五虎退「じゃあ、もう、僕…、僕たち、折られ、ないんですかっ…」
ポロポロと小さい涙を流しながら私を見つめている
『そんなの当たり前だよね!だって、今日からこの本丸は、幸せになるんだから!』
五虎退「…っ!う、ひっく…僕、今までずっと…ひっく…痛くて、辛かったんですっ…ぐすっ…」
そんな五虎退くんの周りに五匹の虎が寄り添い、慰めるように頭をぐりぐりと押し付けている
乱「…うん。大丈夫だよ。あるじさんは、優しい人だから…」
ふわりと五虎退くんを抱きしめる乱ちゃん
薬研「ま、少し変わってるけどな」
ぽんぽんと五虎退くんの頭をなでる薬研
その周りで五匹の小さな白い虎さんたちが嬉しそうにくるくるとまわりはじめた。
それを見た五虎退くんはさらに大きな涙を落とした。
こんのすけ「よかったですね!主さま!」
『本当によかった!!三振りとも無事に手入れでき……っ!』
グラリ
やば、足に力が…!
五虎退「あるじさまっ…!」
ドサッ
『っ!』
あ、あれ…痛くない?
しかも、何だか地面が、ふわふわ…?
虎「「「「「ガウ!!」」」」」
『へ!?うわああああごめんごめんごめん!重くなかった!?』
五匹の虎はスリスリと私に頭を押し付けてくる
かっ、かわいい…!!!
乱「ふふっ。主さん、顔が緩んじゃって、かーわいいっ!」
『可愛いのは乱ちゃんなんですけど!?』
乱「えーボク?嬉しいんだけど…主さんには、かっこいいって言ってもらいたいな?」
『やだな。女の子にかっこいいなんて!乱ちゃんは可愛いよ!』
ピクッ
乱「…女の子?」
『うん!フリルもすごくかわい…わっ!』
後ろから五虎退くんが抱きついて…!か、可愛い…!
五虎退「あ、あるじさまっ!あの、僕、最初怖がっちゃって、ごっ、ごめんなさい…!」