第2章 私の初期刀は…重症!?
こんのすけ「あれは政府様と私から主さまへの贈り物です。最初に手に取った審神者に、刀を〝扱える〟ようにするための刀でございます!」
ヒュッ・・・キンッ
薬研「ってことは、大将の意思でやってるわけじゃあないんだな?」
キンッ・・・
こんのすけ「今はそうです!ただ、主さまの意思通りに動かすことも可能ですよ!それにはもちろん、手合わせなどの鍛錬が必要ですが」
ヒュッ・・・ヒュンッカキンッ・・・
薬研「大将が手合わせか。ははっ面白そうだな。
そういや、あの刀は俺たちみたいに顕現できるのか?」
ヒュンッ・・・ヒュッヒュッ・・・
こんのすけ「あれはつい二年前ほど前にうたれたものですから
顕現するとすればあと98年ほどの年月が必要かと!」
シュッ・・・ヒュッヒュンッ・・・
薬研「そうか…(俺達の兄弟かと思ったが…違ったみたいだな)」
カキィンッ
『いや、そこの一振と一匹!雑談はいいから私を助けろよ!!
このままじゃこの刀が乱ちゃんを傷つけちゃうじゃんか!』
キンッ・・・
乱「…っ!?」
私の言葉に、乱ちゃんは動きを止めた
『わっ!き、急に止まった!?大丈夫!?怪我したの!?』
乱「…あなたは、ボクを傷つけないの?」
傷つけるだなんて、そんなこと…
『するわけないじゃない!!』
乱「!」
薬研「乱。大将は俺達をあの池から必死こいて探して、顕現して…手入れまでしてくれたんだ。」
乱「なんで…審神者がそんなこと…」
薬研「ははっ、変わった審神者もいるもんだよなぁ。」
乱「……じゃあ、もう痛い思いを、しないでいいの?」
!
『もちろん!!そんな痛い思いなんて、させないよ!』
乱ちゃんのスカイブルーの瞳が少し潤んだ
乱「…じ、じゃあ、あなたがここにきた目的は、なに……?」
そんなのだった一つに決まってるよね!
『幸せで溢れさせるため以外に、何があるって言うの!』
その瞬間、乱ちゃんは私に抱きついた
『!!』
乱「…うっ、今までっ…辛かったよぉ……ひぐっ…」
震えて泣きながら、私を強く抱きしめる
『…うん。これからは、幸せになろうね…』
乱「…っ!!う、ふぇ…うわぁぁぁぁあん!!」
私はそっと、でも力強く、抱きしめ返した