第2章 私の初期刀は…重症!?
こんのすけ「お待ちなさい!薬研藤四郎!!このお方は貴方を治してくれたのですぞ!」
薬研「…俺っちを…?」
こんのすけの言葉にほんの少しだけではあるが首にあてられている力が弱まった
薬研「治して、また繰り返すのか…?そんなこと…させるわけにはいかねーぜ…!」
さらにグッと力が入る
つーー・・・と血が首から胸へと落ちてきているのがわかる
繰り返すって…前任みたいな暴力を…?
そんなの…そんな痛くて、苦しくて、辛くて…酷いこと…
『…するわけ…あるか!!!!!』
薬研「なっ!」
私はその〝薬研藤四郎〟と呼ばれる子を抱きしめた
薬研「何を…!」
『私は!!』
ビクッ・・・と腕の中から振動が伝わってきた
『刀剣男士たちを…貴方たちを幸せにするためにここに来たの!!』
薬研「幸せに…?」
私は暴力を振るわれる痛み、苦しみ、辛さ…誰よりも一番理解ができる…
『…今まで、よく頑張ったね……』
薬研「…!」
『……生きていてくれて…ありがとう…』
薬研「…っ!」
ふ、と腕の中の力が抜けたような…
薬研「審神者にも…こんな温かい人間…いるんだなぁ……」
その震えた声と、言葉にじわっと視界がぼやけてきた
やばい、だめだ。泣くな。ここで私が泣いてどうする
それでも、溢れる涙を止めることはできなかった
『…っ、ふ……』
薬研「…っはは。今泣くのは…大将のほうじゃあねーだろ…」
苦しそうな、安堵したような…何かに耐えているような声と
ポンっと私の頭を撫でてくれるその手が…とても優しくて
私の涙はもう止まらなかった
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そして今に至る
私と薬研藤四郎と呼ばれたショタくんは向かい合って地べたに座っている
『…あの、すみません。本当に、その、取り乱しました…』
薬研「俺っちこそ、首に傷を…すまねぇな。後で手入れさせてくれ」
おおおおお俺っち!?!?
何このショタ…可愛すぎじゃないかな一人称!!
でも物凄くショタ感ないけど…!!!
こんのすけ「さてさて、薬研藤四郎。これで事は理解できましたか?」
薬研「あぁ。…にしても、俺が池に沈められていたってことは、弟達は…」
『弟?弟がいるの!?ショタくん!』
薬研「……」
こんのすけ「……」
えっ、なんで黙るの?そんなおかしいこと聞いた?