• テキストサイズ

【R18】さぁ、復讐を始めよう。

第1章 終わりと始まり


「南ー、未来の人妻泣かすなよー。

ダンナに怒られるぞ」


「えぇっ、俺っすか!?」


大丈夫か?とハンカチを渡してくれる、1つ先輩の北見さん。


“ 未来の人妻 ” そう言われて、フラッシュバックしたあの光景。


「せ、先輩!?」


その光景に、頭が真っ白になった。















「ん......」


目を開けると、白い天井が目に入った。


横を見れば大きな兎のぬいぐるみ。


少し硬めのベッドの上に寝かされていた。


「あ、先輩起きました?

体調は?」


「えっ、南くん!?

どうして?」


エプロン姿の南くんに驚きが隠せない。


「どうしてって、ここ俺の部屋ですもん。

家主が部屋に居ちゃいけませんか?」


「あ...そうなの。

ごめんなさい...」


ベッドの上で頭を下げる。


「謝らないでくださいよー、冗談ですってば!

ジャケット勝手に脱がせちゃったんですけど大丈夫ですか?」


ハンガーに掛けられたジャケットを指す。


「大丈夫よ、ありがとう」


「良かった...。

あとでセクハラなんて言われたらどうしようかと!」


「あの、南くん?

私は一体...それに仕事は...」


「あぁ、仕事ならご心配なく。

織田がエントランスで辛そうだったので送らせました、って北見さんが部長に言ってくれました。

先輩のことは放っておけないし、何より朝から顔色悪かったから心配で...」


「迷惑かけてごめんなさい...。

もう大丈夫だから、かえ...」


「ダーメ。

ダメです、先輩。

心配だから今日は泊まって?」


「そんなこと出来ません!

大体私には婚約......あ......」


婚約者が居る。


そう言おうとした。


何言ってるんだろう、私。


自分で婚約破棄したのに。


「先輩?」


表情が強張った私を心配そうに見つめる。
/ 43ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp