第3章 婚約と同棲
「ねぇ、穂乃香さん、シたい」
「え?また?
行く前にもシたよね?」
家に帰ってすぐに穂乃香さんを求めた。
「穂乃香さん見てるといつでもシたくなる。
歯止めが効かない...ダメ?」
「あ、明日仕事よ?」
「大丈夫、1回だけだから。
ね?」
「...分かった」
やっぱり穂乃香さんは俺に弱いと思う。
抱っこしてベッドに運び、優しく寝かすと照れたように小さく言った。
「お風呂入りたい...。
今日は沢山歩いたから、汗かいてるし...。
だから、シャワー浴びたいの」
「ん?お風呂でシたいってこと」
「ち、ちが!」
汗を気にする穂乃香さんが可愛くてからかえば、焦ったように身を起こした。
「今日はダメ」
いつもは入らせてあげるけど。
「な、なんで...?」
「今日は穂乃香さんの全部を感じたい。
だからダメ」
服を脱がせていき、顕になった素肌にキスを落とせば、抗議の声が上がった。
「ちょっと!晴人くん!
今日汗かいたからやだ!」
「穂乃香さんの汗だったら感じたい。
確かにちょっとしょっぱいかも」
胸元に痕を残すと、ポロポロ泣き出してしまった。
「あ、穂乃香さん!?
ごめん、どっか痛かった!?」
「汗気になるからお風呂入ってからが良い...。
意地悪しないで」
「〜〜、分かった」
穂乃香さんを抱き上げて風呂場へ向かった。
「ん......ぅ...」
「泡気持ち良い?それともくすぐったい?」
泡立てたボディーソープが全身に塗られる。
「くすぐっ、た...」
身体を這う手の感覚がいつもと違う。