第1章 終わりと始まり
「先輩の肌、白くて綺麗。
美味しそう」
湯船の中、胡座で座る南くんの足の上に座らされた。
「まぁ、実際美味いんだけど」
感触が気に入ったのか、終始胸を触る。
「胸、好きなの?」
「そりゃね。
男の大半はおっぱい星人なの」
「おっぱ......ふふ、南くんが...っ...」
南くんの口からおっぱいなんて聞くとは思わなくて。
笑っていると、仕返しとばかりに突起をつねられた。
「んっ...」
「あんまり笑うと犯すよ、先輩」
「犯すの?南くんが?」
そんな姿まるで想像出来ない。
「〜〜っもう!
男を甘く見ない方が良いですよ、先輩。
先輩綺麗なんですからあっさり襲われちゃいますよ。
まぁ、俺がそんなことさせませんけど」
「私もう26よ?」
「年齢なんて関係ありません。
先輩は綺麗ですよ」
ストレートな言葉で言われてしまうと、照れる。
「あーあ、先輩明日休みなら俺も休んじゃおっかな」
「こーら?」
「嘘です、嘘!
冗談ですから頬抓らないで!」
痛いなぁ、と頬をさする。
「そうだ、先輩。
今度デートしましょうよ」
「デート?私と?」
「はい。
先輩の好きなところ、回りましょ」
「本当?
遊園地行きたいの!」
「先輩、遊園地好きなんですか。
それはなんか意外」
「...どうせ子供っぽいですよー」
いい歳した大人が遊園地に行きたいなんて言わないもんね。
「良いですよ、行きましょう」
「嫌じゃないの...?」
「先輩の行きたいところなら、下着屋でも入りますよ」
「ふふ、南くんなら追い出されなそう」
「ちょっと、どういう意味ですか、それ!」
「ありがとう、南くん」
後ろを振り返り、髪を撫でてあげる。
「......先輩って狡い」
顔を赤くして、悔しそうな顔をした。