第3章 好みの女性…?
よし。アピールしてみよう。
「鬼灯様鬼灯様」
「今度はなんですか」
「私、動物すきなんです」
「……そうですか。唐突ですね。例えば?」
「プラナリアとか」
「動物で最初にでてくるのがそれっていうのはすごいですね」
えー、かわいくない?
なんか目がぽつんとしてて、しかも切っても再生する凄い奴。
あ、あんまり細切れにすると駄目らしいけど。
「あとは、ハコフグ好きです。海繋がりで言えば、クラゲが最高に好きです」
「あぁ、いいですね。深海系、私も好きです」
よし、釣れた!!
ってゆーか普通に会話するの久しぶりだ!!!
「ほ、鬼灯様は何が好きですか?」ワクワク
「基本的にはなんでも好きですよ。ただ…そうですね、可愛いほうが好きです。癒される系の」
「癒される系?」
なんか鬼灯様が女子っぽい。(失礼)
「柔らかそうなのとかもふもふしたくなります」
「柔らかそうなの…あ!そーいえば猫も好きって言ってましたもんねーv」ニコニコ
「…なんで嬉しそうなんですか。言っておきますが、アホ神獣に騙されてすっぽんぽんになるようなマヌケな猫は好きじゃありませんからね。私は賢くて従順な動物のほうが好みです」
「……その節は大変お世話になりましたデス。でもでも!すっぽんぽんのシーンは早く忘れて下さい!!」
「いえいえ。私も日本男児ですから。あんな衝撃的なシーンはちょっとやそっとじゃあ忘れられませんよ。上に乗っかられた重みも一緒に脳が覚えてます」
「あぁぁあああぁあああ~~~ごめんなさいごめんなさいもう二度と騙されないように気をつけますから~~~」
ひれ伏して土下座。
プライド?んなもんないわ!!
「…まぁ、いびるのはこれくらいにしておきましょうか」
「いびってたとか言わないでください。普通に心の傷ですからね?」
「ほらいつまで泣いてるんですか。もうすぐ昼休み終わりますよ」
道具をテキパキ片づけつつ、部屋へ向かう鬼灯様。
アピール失敗…と凹みながら私はその後を追ったのだった。