第2章 鬼灯様の有給休暇。
持ち上げられた状態で視界に入るもの。
「(ほ、鬼灯様の鎖骨……!!)」
ちょっと私、変態かもしれない。
でもこんな目に遭ってるんだから、ちょっとくらいご褒美があっても許されると思うの。
私がじぃっと鬼灯様をみてると、
どうやら鬼灯様も私を見つめているようだ。
「にゃあ」ナンデスカ
ふにふにと前足の肉球をいじられる。
私引っ掻かないのでご自由におさわりください。
「………もしかして、柳川さんですか?」
「にゃ!!?」エ、エスパー!?
突然の推理にびっくりしすぎてしっぽがピンッとなった。
首のうしろを持たれて宙ぶらりん。
や、鬼灯様怒らないで。これは全て白澤サマのせいです。
「喋れないようですから、簡単にいきましょう。YESなら鳴き声1回。NOなら鳴き声2回で。わかりましたか?」
「にゃあ」ワカッタ
尋問スタート!!
「質問1.あなたは柳川さんである」
「にゃあ」ソウデス
「質問2.あなたは閻魔大王である」
「にゃあにゃあ!」チガイマス!
「質問3.これはあなたの悪戯の一環である」
「にゃあにゃあ」コンカイハチガイマス
「なるほどなるほど。わかりました」
デコピンッ
「にゃあっ!?」ナニスンデスカ!?
デコピンされた。
「お仕置きですよ。どうせあの糞神獣にでもやられたんでしょう。注意力が足りません。勤務時間内になにやってるんですか」
「…に、にゃ~」ゴメンナサイ
しゅん、としてると宙ぶらりんの状態から、鬼灯様の腕の中へ移動させられた。
あれ、優しい。やっぱり動物だから?
「まったく…とりあえず運んであげますから、天国に行きましょう。犯人に直してもらうのが一番手っ取り早いです」