第2章 鬼灯様の有給休暇。
な、なんか身体がぽかぽかする…
そう感じたのはコップの半分くらいを飲んだところだった。
「白澤サマ、これ生姜とか入ってます?」
「あ、効いてきた?身体あったかい??」ニコニコ
「…ちょっと待てコラ」
嫌な予感。
いつも通りの笑顔の中に見え隠れする、黒い笑顔。
私は両手で抱えていたカップを机の上に置いた。
「何入ってるんですか?これ」
「うん。ちょっと面白い薬を」
あ、ヤバい。なんか痺れてきたぞーう…。
フラッと床にしゃがみ込む私。
白澤サマがそばにきて私の頭を撫でるのがわかった。
「ほらほら、もう眠くなるころでしょ?ほーらほら。怖くないから目を閉じてごらん。大丈夫、ボクがそばについててあげるから」
「…い、や……」
いやいやと首をふるしかできない。
腕も瞼も重くて重くて、上げられない。
「はい、おやすみv」
眠気に負けて、私は温かいぬくもりの中へ落ちてしまったのだった。
「(ほおずきさま…)」