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審神者が死んだ日

第1章 次郎太刀





次郎太刀は酒を煽るのを止め、彼女の隣に寝転んだ。

物言わぬ、まるで屍となってしまったかの様に力の入らぬ彼女の体を抱き締めて。
まるで、甘えるかの様に。



次郎太刀「アンタが居なきゃ、アタシがつまらないじゃないのさ」



皮肉っぽく、愚痴っぽく言ったのは…きっと恐怖から。


暫くすると、次郎太刀は酒の所為もあるのか眠りについた。

不意に頭を撫でられた気がした。
優しく、温かい…まるで温かい光に包まれているかの様な感覚。

一瞬で誰の手か、気付いた。
しかし、目を開けたくとも開かない。



主「ごめんね…貴方にこんなにも辛い思いをさせてしまって」



その声は何十年と聞き続けた愛しい声。
目を開けたい、顔を見たい。声を出したい、話をしたい。
けれど、出来なくて…。



主「私、貴方の事が大好きよ…」



嫌だ、これ以上聞きたくない。
そう、次郎太刀は直感で感じるも耳を塞ぐ事すら叶わない。



主「次郎太刀…お酒の飲み過ぎはいけないわよ?ほうら、ちゃんと言ったのだから…体には気を付けて」



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