第1章 捧げよう **赤司征十郎
「……んハァ……征ちゃん…。」
「ッ………。」
潤んだ瞳、上気した顔…。
そんな妖艶な彼女の姿を見て、誰にも渡したくないという独占欲がふつふつと湧いてくる。
「…僕の側から離れるな。これは命令だ。」
の華奢な身体をそっと抱きしめながら言った。
「?離れるわけないよ。」
そんな彼女の言葉に安心し、回していた腕の力を更に強める。
するとは赤司の背中をぽかぽか叩きながら言った。
「征ちゃんっ…!苦しい!」
「!すまない。」
思いの外力を入れすぎていたらしく、腕を緩め腰に手を回す。
お互い向き合う形になると、急にもじもじし出した。
赤司がどうかしたのかと聞くと
「…征ちゃん…。もっとちゅーして…。」
好きな女に真っ赤な顔をしながら上目遣いで言われ、我慢できる男が何処にいるだろうか。