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【弱ペダ·東】ビタミン剤

第3章 意外な一面


「それ部活の邪魔にならない?」
と心配そうにする名。
「ならん!ならないぞそれは!応援があった方がテンションが上がって効果的だ!!!」
キラキラと輝く東堂を横目に、突如
「あんた可哀想だな」
と後ろから来た荒北にそう言われてしまう。
「朝から元気だねぇ」
と新開も東堂に声をかければ
「可哀想とはなんだ!荒北!」
と言う東堂に荒北は相手もせず
「・・・こいつに気に入られて大変だな、あんた」
と名を哀れんだ目で見てさっさと行ってしまう。
「ほ、本当に失礼なやつめ!何が可哀想だ。俺と一緒に居て可哀想になる奴なんていあってたまるか!」
と教室まで東堂の文句が続く。
「そうだねぇ」
と何を面白がっているのか名が笑いながらそう返すと
「だろ?分かるだろ名!」
と東堂が同意を求めてくるので
「そうですねぇ」
と同じ様に返せば
「名!俺は本気で聞いているんだ。」
と、がしっと名の肩を東堂につかまれてしまう。
だってそうだろう、自分のファンでもないのに自分と居ると可哀想だと言われてしまう。
「俺のせいで名が可哀想だと言われるのは駄目だ!」
そう真剣に言ってくる東堂に
「と、東堂君が悪く言われるのはいいの?」
と名が聞き返すと少し間があいて
「俺がいつ悪く言われた?」
ときょとんとする東堂。
(あれ?東堂君が悪く言われてるから私が可哀想ってことじゃないんだっけ?あれ?)
どちらが違っているのか分からなくなる程に東堂が自信満々で不思議そうにするのでこちらの自信がなくなってしまう。?が止まらない名にポンッと手を置いてきたのは新開で
「多分名のであってるよ」
と笑っているのを見てやっと安心できたのと同時に
(東堂君ってたまに不思議だ)
人の顔色をとても察知出来るのだと思っていたが自分のことになるとそうでもないのかもしれない
「で、どうなんだ名!」 
(まだ言ってるし)
と隣で問いただしてくる東堂に、そんなの聞かなくてもこれだけ会話をして一緒に歩いているのだから嫌いじゃないと察してほしい。
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