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蒼き空、竜の名のもと【グラブル】【四騎士】

第20章 【ふたりの騎士道】白竜騎士団入団試験、開始


「それではこれより、受験生用の制服を貸与する。ヴェイン、皆に制服を配ってくれ」
「あいよ!任せてくれ!」
ランスロットに指示され、ヴェインと他の試験官が受験生に制服を配っていく。受け取った受験生達は、一層目を輝かせた。それから着用の指示があり、受験生達はそれがまるで試験であるかの様に我先にと着替えを始める。その場にただ一人居る女性であるサフィアは、男の着替えなど慣れたもの。けろっとした顔でその光景を眺めていた。
やがて会場内を見渡し全員が着替えたのを確認すると、ヴェインが声を上げる。
「いよーし!これで全員着替え終わったな!」
「あぁ…これから君達は、長い時間を共に過ごす仲間だ。試験期間中は、その意味をよく考えて、過ごして欲しい。それでは、次の試験まで一次解散とする」
次の集合時間と場所を告げられ、受験生達は各々会場を後にして行った。
「ヴェイン…あんたね…」
「いやぁ…ははは…つい…」
受験生全員が出た後、サフィアがじろりとヴェインを見る。乾き笑いしか出ないヴェインにランスロットも小さく息をついた。だがすぐに、しっかりと顔を上げる。
「さぁ、ここからだ。行こう」
「おう!」
「了解!」
「「はい!!」」
白竜騎士達は、才と心ある原石を見つける為、一層気を引き締めて臨むのであった。








次に受験生達が集められた会場には、沢山の机が並んでいた。最初の試験は知力を見極める試験。受験生の間からは不満の声が漏れ聞こえるが、筆記試験はつきものである。ヴェインと他の試験官の手から用紙が配られた。
「…後ろまで行き渡ったか?それでは用紙をめくってくれ」
ランスロットの声に従い、受験生達は配られた用紙をめくって表にする。
「よーい、はじめっ!」
そしてその号令と共に試験会場の空気は一変し、受験生達は目を、頭を、手を動かし始めるのだった。







受験生の中には、すらすらと問題を解いていく者、度々手を止め悩む者、様々であった。
(ふーん…結構解けてる子も多いわね)
事前に問題を確認しているサフィアは素直に感心する。また、解ける問題、解けない問題によってその人物の特色が現れているのが面白い。
(さて…どうなるか、楽しみね)
必死に今までの努力を書き記す受験生達の中、サフィアは小さく笑みを浮かべるのであった。
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