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蒼き空、竜の名のもと【グラブル】【四騎士】

第19章 【ふたりの騎士道】プロローグ


「最後に一つ…二人に助言をしておこう。もし君達が本気で騎士を目指すなら、〝騎士道精神〟を忘れない事だ。〝騎士道精神〟無き者に…騎士になる資格は無い」
全てを見透かしたような瞳が二人を射抜く。その真剣な表情は、真剣に二人に語りかけていた。
「おっと…そろそろ時間だ…。行くぞ、ヴェイン、サフィア」
「あぁ!それじゃ、二人とも、またな!」
「…ごめん、私は一つ言われてもらうわ」
食い逃げ犯を連行する二人に先に行ってもらい、サフィアは少年達に向き直る。
「貴方達、今の状況だと結構危ないわよ」
「な…なんだよ、それ…」
「それ。別に年功序列だなんて言うつもりは無いけど、さすがに初対面の相手にそんな態度は、いかがなものかしらね?」
「はぁっ?!」
「それじゃ、〝また〟」
言い切って、サフィアはくるりと身を翻す。彼女の後ろ姿を、彼らはどこかやるせない気持ちで見送った。






二人に追いつき、サフィアは大きなため息をつく。
「あの子達…大丈夫かしら…」
「うーん、なかなか難しいところではあるな」
さすがのランスロットも、少々困り顔で眉を下げる。
「活きがいいのは良いんだけどな!」
「そうねぇ…でも、活きがいいだけじゃダメだからね、騎士になるには」
「彼らがこれからどうするか…どう変わるか……それにかかっているだろうな」
三人は二人の少年を思う。動きは良かった。これが良い素質なら逃したくはないと思う。願わくば、彼らが〝騎士道精神〟を胸に成長してくれるように。

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